ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
外国語を学んでいて面白いと感じるときの一つに、よく知っている基本的な単語に実は意外な意味が存在していることを発見した時、というのがあります。
今回は誰もが知っている英単語の、意外な意味と用法を紹介します。
"beef"は名詞としての用法だけでは無い?
誰もが知っている基本単語かと思います。
カタカナで「ビーフ」、外来語として日本語の中にすっかり定着していますね。意味は「牛肉」です。
通常、私たちはこの単語を名詞と認識して扱います。ところが、"beef"には動詞としての用法も存在するのです。
名詞では無く動詞として用いた場合、"beef"は「文句を言う」という意味を持ちます。
一般的な英語表現としては、"complain"に相当します。
「牛肉」→「文句を言う」になった訳とは?
もちろん、"beef"の本来の意味は「牛肉」です。
では、なぜそこから、動詞形「文句を言う」という派生が起こったのでしょうか?
こういう時は、単語の語源をさかのぼってみるとヒントが得られることがあります。
私が英単語の語源を調べる時に大変参考にしているサイトが、"Online
Etymology Dictionary"で調べてみましょう。
すると、以下引用の情報が得られました。
"to complain," slang, 1888, American English, from noun meaning "complaint" (1880s). The noun meaning "argument" is recorded from 1930s. The origin and signification are unclear; perhaps it traces to the common late 19c. complaint of soldiers about the quantity or quality of beef rations.
(出典:Online Etymology Dictionary)
それによると、"beef"の動詞形「文句を言う」という用法は、アメリカ英語におけるスラング(俗語)であるようです。
由来に関しては「おそらく」とした上ではありますが、「配給される牛肉の量や質に対する、19世紀後半の兵士たちに共通する文句」にさかのぼられると記載があります。
アメリカの歴史を紐解きますと、この19世紀、具体的には1861~1865年の間に南北戦争が発生していました。
奴隷制に対する態度の違いから、当時のアメリカ合衆国内を二分する大きな内戦として知られています。
"beef"の動詞としての用法がアメリカ英語におけるスラングだというのも、こうした歴史的背景を踏まえると納得できますね。
最後に
いかがでしたでしょうか。誰もが知っている英単語に関する意外な意味について調べた結果を紹介しました。
今回の例、"beef"の動詞としての用法は、アメリカ英語のスラングであることから我々が使うことはまず無い表現だと思います。
ただ、ネタとしてこのようなことを知っておくと、よく知っている英単語に対して新しい見方ができるとともに、より英語に対する興味も湧いてくるかと思います。
今後も同じような発見があれば、どんどん紹介していきたいと思います。