ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
今回は、私が英語に次いで長い時間を掛けて学習している、ドイツ語に関するお話です。
ドイツ語は「最初が肝心」!?
私が実際に学習してみて感じていることなのですが、ドイツ語学習は最初が肝心だと思います。最初に押さえておくべき文法事項を乗り越えなければ、その後の応用が利かないと思うのです。
ここで述べる文法事項とは具体的に、ドイツ語における名詞の性(男性名詞、女性名詞、中性名詞)の区別や格変化の理解、ほかには動詞の活用等です。
英語の場合は基本的に、ドイツ語のような名詞における性の区別も無ければ、動詞の活用も限定的です。
極論、品詞ごとに語彙を増やしていけば、すぐに作文にも取り掛かれます。語順や冠詞、前置詞などは様々な文章に接しながら感触を掴んでいってもいいでしょう。
一方でドイツ語は、まず名詞には性の区別があることを理解し、性の違いがどう影響してくるのか知る必要があります。
名詞を覚える際には、その名詞が男性名詞なのか女性名詞なのか、はたまた中性名詞なのかを意識しなければなりません。覚えることが1つ英語よりも多くなります。
ただ、私は決してドイツ語学習のハードルを上げようとか、ネガティブなイメージを与えようとしているわけではありません。
ドイツ語は学ぶ際は、そうした要素があるということを知っておくことは重要だと思います。覚悟とまでは行かずとも、頭の片隅に入れておくだけでもドイツ語学習に入りやすくなると思います。
また、こうした性の区別や格変化といった日本語や英語ではあまり馴染みのなかった文法を、「楽しんでみる」ことも大切だと思います。
やっかいな名詞の性の話
単語を暗記するというだけでも大変な作業ですが、ドイツ語の名詞に関してはさらに性も覚えなければいけないということでした。
どうやって性を覚えていくかですが、定冠詞とセットで名詞を覚えるというのがオーソドックスな方法です。
ドイツ語では名詞を修飾する定冠詞は男性名詞か女性名詞か中性名詞かによって、それぞれ形が異なります。
そこで名詞を覚える際には、定冠詞をくっつけて一緒に覚えてしまうのです。
例えば、ドイツ語の男性名詞"Finger"[フィンガー]「指」という単語を覚える際には、男性名詞につく定冠詞"der"[デア]をくっつけて、
"Der Finger [デア・フィンガー]、Der Finger、Der Finger!"
という具合に、三回唱えることを私は繰り返していました。
※「指」はドイツ語でも"Finger"で、英語とつづりも同じですね!
ちなみに、イタリア語やロシア語などの場合は、名詞の語尾の母音(または子音)に着目すると、おおよそ男性名詞か女性名詞か(または中性名詞か)見当がつくこともあるのですが、対してドイツ語ではそうしたパターンは限られます。
1.曜日や月(1月、2月・・・)を表す名詞は全て男性名詞。
2.接尾語"-heit"、"-ung"、"-schaft"がつく名詞は全て女性名詞。
3.接尾語"-chen"がつく名詞は全て中性名詞。
やっかいな名詞"Wort"
ドイツ語の名詞に関して、とりわけ私がやっかいだと感じているのは"Wort"[ヴォルト]という名詞の性についてです。
英語"word"と同じルーツを持ち、「単語、言葉」という意味の中性名詞です。
中性名詞は、定冠詞の形が"das"[ダス]となります。
では、覚える際は定冠詞をくっつけて、
"Das Wort [ダス・ヴォルト]、Das Wort、Das Wort!"
覚えましたか?ではここでもう1つ、次の名詞もついでに覚えてしまいましょう。
今度は、"Antwort"[アントヴォルト]という名詞です。
「答え、返事」という意味の名詞で、英語"answer"と同じルーツの単語です。
この単語は前半"Ant"と後半"wort"の2単語から成り立っています。
"Ant"は、英語"anti"「アンチ」、つまり反対といった意味を添える接頭語です。
質問に「対する」言葉(=答え)、または呼び掛けに「対する」言葉(=返事)、というイメージでしょうか。覚えやすい単語だなと思います。
では、"Antwort"の性は何だと思いますか?
最初に覚えた"Wort"は中性名詞でした。であれば、同じように"Wort"がついた"Antwort"も中性名詞だね、と普通は考えると思います。
ところが、"Antwort"は女性名詞なのです。
女性名詞の定冠詞は"die"[ディ]という形です。そのため、覚える際は"Die Antwort"としなければなりません。
中性名詞の定冠詞"das"を付けてしまうと間違いです。
"Antwort"が女性名詞の理由とは?
なぜ"Wort"という言葉がベースにありながら、性が異なるのでしょう?
一説によると、「答え」に対する「質問」を意味する名詞"Frage"が女性名詞だから、性を合わせたのだそうです。
これも上で挙げたカテゴリーによる性の統一に該当するパターンでしょうか。
ドイツ語の名詞はやはり1つずつ性を意識しながら覚えていくのがいいのかなと思った次第です。
ちなみに、"Wort"は意味によって複数形も2通り存在するという、やっかいな面も持ち合わせている単語です。
性だけでなく、数も意識しなくてはならないドイツ語は、侮れませんね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回の記事ではドイツ語の名詞の性についてあれこれまとめてみました。
一筋縄ではいかないのがドイツ語学習の難しいところかもしれませんが、こうした違いも言語が長い歴史の中で発展してきた経緯があるからこそと言えるかもしれません。
やっかいな話ですが、なぜそうなのか背景を調べてみる等、「楽しんで」学んでいきたいですね。