一週間の最後は「何曜日」でしょう?語源を元に解説します!

2021/04/02

ラテン語

t f B! P L

ハロー。Yumaです。

皆様、今日も楽しんで語学してますか?

以前、ドイツ語における「曜日」の表現をテーマに、記事を書きました。 

引き続き、「曜日」について調べていたところ面白い発見があったので、当記事にて紹介したいと思います。


一週間の最後は「土曜日」?

私の仕事はカレンダー通りの稼働ですので、基本的に「土曜日」はもちろん日曜、祝日もお休みです。

基本的に週末は仕事のことは忘れて、自分の時間や家族と過ごす時間に充てています。 

以前の記事では、日曜から数え始めると「水曜日」が週の真ん中であること、実際にドイツ語では「水曜日」を「週の真ん中」と表現していることを紹介しました。

この考えでいくと、一週間は「日曜日」から始まり「土曜日」で終わるということになります。 

言い換えれば、「土曜日」は7日目とも言えます。

ところが何と、ロマンス諸語で「土曜日」の表現は、7日目に由来するということが調べたところ分かりました。

※ロマンス諸語とは、ラテン語をルーツに持つ言語の総称です。代表的な言語に、イタリア語やフランス語などが挙げられます。


ロマンス諸語の「土曜日」

では早速、ロマンス諸語で「土曜日」をどう表現するか、見てみましょう。

 イタリア語  sabato [サバト]

 ルーマニア語 sâmbătă [スンバタ]

 フランス語  samedi [サムディ]

 スペイン語  sábado [サバド]

 ポルトガル語 sábado [サバド]

どの表現もラテン語"sabbatum"[サッバトゥム]に由来しますが、そもそもこの単語はヘブライ語にルーツがあるそうです。

ヘブライ語は、ラテン語とは異なる言語グループで現代でもイスラエルの公用語として残っています。

ロマンス諸語とは異なる文字体系を持つ為、この記事では音をカナ表記するのみに留めますが、ヘブライ語に「シェバト」という単語があります。

この「シェバト」はユダヤ教における安息日を意味し、何もしてはならないと定められ日のことを指します。

そして、「シェバト」を更にさかのぼると数字の7を表す「シェバ」と関連することが分かりました。

ヘブライ語で書かれた聖書を受け継ぐユダヤ教における天地創造では、神様は1日目から順に世界を創造していき、7日目にして休息をとりました。

これが元となり、ユダヤ教の戒律では7日目にあたる日が安息日となっているのです。

ただ、これがラテン語の話されたローマにおいてはキリスト教の信仰の影響もあり、日曜日を「主の日」としました。

イタリア語で、「日曜日」を"domenica"と表現しますが、これはラテン語"dies dominica"の後半部分に由来します。

"dies"が「日」、"dominica"が「主の」という意味で、要するに「主の日」となります。

キリスト教的な考えに基づく「主の日」=「日曜日」と、ユダヤ教的な考えに基づく「安息日」=「土曜日」が一週間に含まれることで、もしかしたら現代的な週休二日制の考えにつながっているのかもしれませんね。


最後に

いかがでしたでしょうか。今回は、「土曜日」について調べてみました。 

我々が普段、当たり前のように考えている定義も、言葉の面から調べてみると色々と面白い発見があるように感じます。

今後も面白い発見があれば、どんどん紹介していきたいと思います。

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Yuma
様々なヨーロッパの言語を独学し、日々の学習で得た発見や個人的に興味深い語学ネタを発信しています。外国語学習に疲れたとき、息抜きに読んでもらえれば幸いです。

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