ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
以前の記事で、基本的な英単語"beef"について動詞として使った場合の意外な用法を紹介しました。
今回はその第2弾として、やはり基本的な英単語"book"を取り上げたいと思います。
"book"の動詞としての意味は?
まずは名詞としての"book"ですが、これは皆さんご存じの通り「本」という意味ですね。
他に、「帳簿」という意味もあります。
では、"book"を動詞として用いると、どのような意味になるでしょう?
これも多くの方はご存じかもしれません。
動詞の場合、「予約する」または「記入、記帳する」といった意味で使われます。
"book"の語源とは?
この単語の用法についてさらに迫るべく、"book"の語源を尋ねてみましょう。
"Online Etymology Dictionary"によると、以下のように解説されています。
Old English boc "book, writing, written document," generally referred (despite phonetic difficulties) to Proto-Germanic *bōk(ō)-, from *bokiz "beech" (source also of German Buch "book" Buche "beech;" see beech), the notion being of beechwood tablets on which runes were inscribed;
どうやら植物の「ブナ」と同源のようです。英語で「ブナ」は"beech"であり"book"と形がよく似ていますね。
また同じゲルマン系の言語・ドイツ語においては、「本」を意味する"Buch"に対し「ブナ」が"Buche"と、英語よりもそっくりな形で残っていることも分かります。
古代ゲルマン人が「ブナ」でできた平板に、彼らの文字・ルーン文字を記録したことが"book"の成り立ちと言えそうです。
ちなみに、ラテン語においても「本」と植物の関連性が示されていました。
And compare French livre "book," from Latin librum, originally "the inner bark of trees" (see library).
フランス語の"livre"「本」は、ラテン語の"librum"に由来しますが、そもそも"librum"の原義は「木の内部樹皮」であるそうです。
振り返れば、英語"paper"「紙」という単語も原料となった植物"papyrus"「パピルス」に由来するのだと昔、学校の授業で習ったことがありました。
動詞としての"book"の用法とは?
さて、もともと「本」や「帳簿」を意味していた"book"が動詞として用いられたのは、以外にも最近のことのようです。
Meaning "to enter into a book, record" is early 13c. Meaning "to register a name for a seat or place; issue (railway) tickets" is from 1841;
"Online Etymology Dictionary"によると、「記録、記帳する」という意味は13世紀初め頃から、「(鉄道の)座席を予約する」という意味は1841年からとあります。
また、「予約する」という意味では"reserve"という英単語もあります。
こちらは、ラテン語に由来しフランス語を経由して英語にもたらされました。
「後ろに」という意味の接頭辞"re-"と「保つ」という意味の動詞"serve"が組み合わさってできた単語です。「後に取っておく」が転じて、「予約する」という意味になったと考えると分かりやすいかもしれません。
"book"と"reserve"、「予約する」という意味で2つの動詞が存在するということになりますが、それぞれ語源が異なるもののどちらを使っても違いは無いそうです。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は基本的な英単語"book"について調べてみました。
動詞「予約する」という用法は、「ダブルブッキング」という言葉や"booking.com"という旅行予約サイトの名前でも使われていますよね。
基本的な単語でも、語源や用法を調べてみると新たな発見があるものですね。今更・・・なんて思わずに、学習の合間の息抜き程度に一度調べてみると面白いかもしれません。