ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
我が家の1歳になる息子は、午後のお昼寝から目覚めると英語DVDを見るのが日課になっています。
毎日30分程ですが英語に楽しみながら触れてもらって、将来の語学に対する興味につながればいいなあと思っています。
DVDの内容は、トピックスによって動詞の進行形や名詞の数(単数か複数か)等がテーマとして盛り込まれており英文法も意識されています。
あるテーマでは"one"や"another"、"other"・・・といった代名詞(または形容詞)を取り上げた章もあって、これは一緒に見ていた自分にとっても勉強になりました。
幼児向けなので内容や出てくるキャラクターはとても可愛らしい、ほのぼのとしたものになっています。
今見ているDVDは、カエルの"Froggy"とウサギの"Bunny"というキャラクターが進行役として登場します。
"Froggy"という単語を辞書で調べてみると、形容詞で「カエルの、カエルのような」という意味の他に名詞で「カエルさん」のような幼児語の用法もあるようです。
元の単語"frog"「カエル」から派生していることは一目瞭然ですね。
では、もう一方"Bunny"が「ウサギ」という意味になるのはどうしてでしょうか。
今回は英語"Bunny"について調べてみたいと思います。
"Bunny"がなぜ「ウサギ」を指すのか?
"Bunny"という単語は、カタカナ表記の「バニー」という形でもよく知られている単語だと思います。
辞書でその意味を引いてみると、幼児語の用法があることが分かります。
日本語で言えば「ウサギさん、うさちゃん」と呼ぶような感覚でしょうか。
この"Bunny"について考えるとき、"Froggy"が"frog"から派生したことを踏まえると、"bun"から派生したのが"Bunny"であると言えそうです。
しかし、我々がよく知っている「ウサギ」を表す英語は"Rabbit"ではないでしょうか。
もしくは、"Hare"「野ウサギ」という単語も挙げられるかもしれません。
ただ、"Rabbit"にしても"Hare"にしても"Bunny"とは関係なさそうですね。
"Bun"の意味とは?
では、派生語"Bunny"の元になったと思われる"bun"について考えてみましょう。
辞書で"bun"という単語を調べてみると、以下の意味が見つかりました。
・丸いパン、(小さな)ロールパン
・巻き髪、まげ
・(髪の毛)のおだんご
・《buns》〈米俗〉尻、けつ
・〈俗〉ウサギ、うさちゃん
(参照:eow.alc.co.jp/search?q=bun)
英単語"bun"と聞いてまずイメージするのは、1つ目の意味「丸いパン、(小さな)ロールパン」ではないでしょうか。
ハンバーガーショップ等で「バンズ」という言葉をよく見かけますが、この"bun"の複数形"buns"のことです。
余談ですが、私は最初"bun"という単語を知らなかったので、バンズの「バン」を「パン」の誤表記なのだと思っていました。
話が逸れましたが、"bun"には俗語で「ウサギ」を表す用法もあることが分かります。
やはり"Bunny"は"bun"から派生した単語と考えて良さそうです。
"Bun"の語源とは?
丸いパンだったり髪の毛だったり、そうかと思えば「尻」の意味も持ち「ウサギ」も意味するという単語"bun"。いろいろな意味を持つこの単語の由来は何でしょうか。
Online
etymology dictionaryでそのルーツを紐解いてみましょう。
origin obscure and much-disputed; perhaps [Skeat] from Old French buignete "a fritter," originally "a boil, a swelling," diminutive of buigne "swelling from a blow, bump on the head,"(中略)Of hair coiled at the back of the head, first attested 1894.
対訳:起源は曖昧で議論の余地はあるものの恐らく[Skeat(訳者注:イギリスの言語学者)]によれば、古フランス語"buignete"「フリッター(訳者注:揚げ物)」、本来は「沸騰、腫れ物」を意味し、"buigne"「打撃による腫れ、頭のコブ」の縮小形から、(中略)後頭部の巻き髪という意味は、1894年が初出。
出典:Online etymology dictionary
原義は「丸いパン」であり、その由来は「腫れ、コブ」を意味した古フランス語にあるようです。
また「巻き髪」という意味が1894年に初出とのことですが、こちらも「腫れ、コブ」という原義の形から派生したと言えるでしょう。
更に、現代の俗語の用法については以下の解説が得られました。
The modern popular use of buns in the sense of "male buttocks" is from 1960s, (中略) but bun also meant "tail of a hare" (1530s) in Scottish and northern England dialect and was transferred to human beings
対訳:現代「男性の尻」という意味でよく用いられる"buns"は1960年代から、(中略)"bun"はスコットランドやイングランド北部の方言で(1530年代に)「ウサギの尻尾」を意味し、人間にも使われるようになった
出典:Online
etymology dictionary
「ウサギ」を意味する"bun"は辞書で俗語として紹介されていましたが、そもそも一部地域の方言だったということが分かりました。
その方言においても特に「ウサギの尻尾」を指していたようで、そこから転化して現代のアメリカ英語における俗語、「尻」という意味が生まれたということですね。
"Bun"の原義「腫れ、コブ」から派生したか?
俗語が方言に由来することが分かりましたが、方言自体がどのように生まれたかまでは分かりませんでした。
ただ、恐らく"bun"の原義「腫れ、コブ」が元になっていると考えられます。
「丸いパン」や「巻き髪」、俗語の「尻」や方言の「ウサギ(の尻尾)」にしろ、その形は小さなコブから連想されたのではないでしょうか。
また、やはり詳細は不明ながら、元は方言の"bun"「ウサギ」の派生形"bunny"が幼児語とは言え今では広く用いられる表現になったというのも面白いですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、「ウサギ」という意味で用いられる"Bunny"について調べてみました。
今回、"Bunny"が気になったきっかけはDVDに登場する相棒の"Froggy"を見てからでした。単体では特に気にならないような単語も、他と比較してみると新たな疑問が湧いてくるものですね。
今後も幅広く外国語を学んでいきたいと思います。