英語"shirt"と"skirt"の関係とは!?語源を元に解明します!

2022/03/09

英語

t f B! P L

ハロー。Yumaです。

皆様、今日も楽しんで語学してますか?

3月になり少しずつ暖かく、日の入り時刻も遅くなってきました。

衣類も冬物から春物へと徐々にシフトしていかなくてはなりませんね。

今回は、衣類に関する2つの英単語について調べてみたいと思います。


英語"Shirt"と"Skirt"は似ているが・・・?

元は和装だった我々日本人にとって、現代のファッション用語はたいてい英語由来の外来語が使われます。

今回の"Shirt"「シャツ」と"Skirt"「スカート」もその一例です。

この2つの単語は中の子音が"h"か"k"か異なるのみで形が似ています。

これは単なる偶然でしょうか、それとも何か関連があるのでしょうか?

語源の面から調べてみました。


"Shirt"の語源は?


Old English scyrte "skirt, tunic," from Proto-Germanic *skurtjon "a short garment" (source also of Old Norse skyrta…〈中略〉, from PIE root *sker- (1) "to cut," on the notion of "a cut piece."

対訳:古英語scyrte「スカート、チュニック」、ゲルマン祖語*skurtjon「短い衣類」から(古ノルド語skyrta…と同源〈中略〉、印欧祖語の語根*sker- (1)「切る」に由来し、「切断片」の考えから。

(出典:Online etymology dictionary

なんと、古英語の時代には「スカート」や「チュニック(丈の長い衣服)」の意味であったことが分かります。

出典元では言及されていませんが、"scyrt"は「短い衣服」という意味もあったようで昔は"shirt"と"skirt"の区別はされずに同じ単語で使われいたのでしょうか。

続いて"skirt"の語源を調べてみましょう。


"skirt"の語源は?


early 14c., "lower part of a woman's dress," from Old Norse skyrta "shirt, a kind of kirtle;" see shirt. Sense development from "shirt" to "skirt" is possibly related to the long shirts of peasant garb

対訳:14世紀初め、「女性用ドレスの下部分」、古ノルド語skyrta「シャツ、カートル※の一種」に由来、shirtを参照。Shirtからskirtへの意味の発展は、おそらく農民の衣服の長いシャツから

(出典:Online etymology dictionary

※訳者注:カートルとは女性用の長いドレス、男性用のチュニックに似た衣服のこと。

こちらは古ノルド語"skyrta"「シャツ・・・」に由来するとありますが、先ほどの"shirt"の語源を振り返ると、この"skyrta"は古英語"scyrte"と同源であるとされていました。

つまり、"shirt"と"skirt"という2単語は現代英語に至るまでに辿ったルートが異なるのみだということになります。

 

 Shirt:ゲルマン祖語*skurtjon →古英語"scyrte→現代英語

 Skirt:ゲルマン祖語*skurtjon →古ノルド語"skyrta→(現代)英語

 

"Shirt"も"Skirt"も、もとは布などが裁断されて出来上がったものであることを考えれば、そのルーツが「切る」にあることも、語形が似ていることも納得ですね。


最後に

いかがでしたでしょうか。同じ衣類を意味する"Shirt"と"Skirt"の語形が似ているのは、語源的にも同じルーツを共有していたからだったんですね。

ヨーロッパの言語は歴史的、地理的な観点から様々な言語に触れたり取り入れたりしながら発展したからこそなのかもしれません。

今後も気になる単語があれば調べて紹介したいと思います。

以前の調べでは"Garden"と"Yard"も同じ語源であったようです。

他には、"Finger"と"Five"の関係も興味深いものがあります。

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Yuma
様々なヨーロッパの言語を独学し、日々の学習で得た発見や個人的に興味深い語学ネタを発信しています。外国語学習に疲れたとき、息抜きに読んでもらえれば幸いです。

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