【似て】英語"Fellow"と"Follow"の関係とは?【非なる】

2022/04/28

英語

t f B! P L

ハロー。Yumaです。

皆様、今日も楽しんで語学してますか?

英語に限った話ではありませんが、つづりが似ている単語は取り違えて覚えてしまうことがないように注意する必要があります。

ところでつづりが似ている単語というのは、ルーツを遡れば関連性があったり同じ語源を共有していたりするものなのでしょうか。

今回は英語"fellow"と"follow"という、つづりのよく似た単語について考えてみたいと思います。


"fellow / follow"それぞれの意味を確認

まずはそれぞれの意味を調べてみましょう。

1.fellowの意味

【用法】名詞

【意味】男、やつ、仲間、同士

名詞の他に、形容詞「仲間の、同行の」という用法もあります。

2.followの意味

【用法】動詞

【意味】ついていく、従う、続く、次にくる

(参照:https://ejje.weblio.jp/

それぞれWeblio英和辞書を参照しました。

つづりは最初の母音が"e"か"o"の違いのみで、意味は何となく似ているように感じます。

用法は"fellow"が名詞、形容詞であるのに対し、"follow"が動詞という点で異なっています。

ところで、用法の違いでつづりが異なる例は英語でいくつかあります。

例えば名詞"advice"に対する動詞"advise"、名詞"breath"に対する動詞"breathe"等です。

もしくは"foot"に対する"feet"のように単数形→複数形でつづりが変化する例もあります。

そうした例を考えると、名詞や形容詞の"fellow"と動詞の"follow"は元は同じ単語でつづりを変えただけ、ということも考えられないでしょうか?

それぞれの語源を尋ねてみることにしましょう。


"fellow"の語源とは?

最初に"fellow"の語源を調べてみました。

from Old English feolaga (中略), from fe "money" (see fee) + lag, from Proto-Germanic *lagam, from PIE root *legh- "to lie down, lay." The etymological sense of fellow seems to be "one who puts down money with another in a joint venture."

対訳:古英語feolagaから(中略)、fe「お金(feeを参照)」とlag(ルーツはゲルマン祖語*lagam、印欧祖語の語根*legh-「横たわる、横たえる」)に由来。語源的な意味は恐らく、「共同事業において他の者と共にお金を置く者」と思われる。

(出典:Online etymology dictionary

仲間、同士を結び付けているルーツはお金にあったということですね。

この語源を見るに"follow"とはおよそ関係が無さそうですが()、とはいえ単語の後半部分"-low"のルーツは共通点があるかもしれません。


"follow"の語源とは?

続いて"follow"の語源を調べてみましょう。

Middle English folwen, from Old English folgian, fylgian, fylgan (中略) from Proto-Germanic *fulgojanan (中略). Probably originally a compound, *full-gan, with a sense of "full-going," the sense then shifting to "serve, go with as an attendant"

対訳:中英語folwen、古英語folgianfylgianfylganから、(中略)ゲルマン祖語*fulgojananに由来。(中略)恐らく本来は*full-ganという複合語で「完全に、行くこと」の意味が「仕える、付き人として共に行く」に変化しています。

(出典:Online etymology dictionary

残念ながら(?)、たまたま"fellow"とはつづりが似ているのみで関連性はありませんでした。

こちらの語源は、"full"と"gan(going)"ということですが、子音"g"は"w"に変化しています。

"fellow"の場合も、古英語"feolaga"の子音"g"が"w"に変化していましたね。

こうした例は発音のしやすさからなのか、英語では他にも例が見つかります。

 例 fowl「鳥」 ←古英語:fugelから。

古英語から発展していく中で発音のしやすさなどの影響で、似た形に寄っていった結果"fellow"と"follow"に至ったのかもしれませんね。


最後に

いかがでしたでしょうか。今回は英語"fellow"と"follow"を比べてみました。

つづりはもちろん、意味も何となく似ているという印象から関連を疑いましたが、結果は関係ありませんでした。

語源的な違いは以下の通りです。

 "fellow"は、fe「お金」+ lag「置く」

 "follow"は、full「完全に」+ gan「行くこと」

つづりが似ていると取り違えそうにもなりますが、語彙を覚える際の負担が減るという点ではメリットかもしれませんね。

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プロフィール

Yuma
様々なヨーロッパの言語を独学し、日々の学習で得た発見や個人的に興味深い語学ネタを発信しています。外国語学習に疲れたとき、息抜きに読んでもらえれば幸いです。

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