ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
語学において重要な点の1つにコンスタントに触れ続けることを、かねてから私は挙げています。
そのコンスタントな活動の1つに、英文ニュースメディアサイトに毎日目を通すというのがあります。
私はNPR.orgというサイトを毎日訪問しています。
"NPR"とは以前の名称"National
Public Radio"の頭文字で、米国の公共放送に対し番組を作成し配布する非営利団体のことです(参照:ja.wikipedia.org/wiki/NPR_(米国公共ラジオ放送))。
その"NPR"が作成したニュース記事を読むことができます。また一部の記事では音声ニュースを聞くこともできます。
ニュースにおいて取り上げられる政治・経済に関する用語なども触れることができます。ビジネスで英語を活用する目的がある方にとっては、そうした用語も押さえておけるのはありがたいのではないでしょうか。
"NPR"で目にした気になる記事
そんな"NPR"において、先日気になる記事を目にしました。
記事のタイトルには"Quiet
quitting"との表現があります。
個々の単語はシンプルですね。
"Quiet"が形容詞「静かな」の他に名詞「静けさ」、動詞「~を静かにさせる」などの用法があります。
後半の"quitting"は動詞"quit"「~を辞める」の動名詞形です。
以上のことから"Quiet
quitting"は「静かに辞めること」と訳せそうですが、どういうことでしょうか?
"Quiet quitting"「静かに辞めること」とは?
この新たな用語はどうやら働き方に関する新たな提言のようです。
"Quiet
quitting"が示唆する働き方は、例えば以下のようなものです。
・残業をしない、勤務時間外にメールや電話連絡をしない。
・就業時間が終われば仕事を即座に辞め、自分や家族・友人たちとの時間とする。
・社内での昇進に対する意識は持たない、その為の(無用な)苦心をしない。
quittingと言っても、実際に仕事を辞めるということでは無いようです。
要するに「自分の仕事には就業時間内において役割を果たすが、それ以上のことはしない」という考えが"Quiet quitting"と言えるでしょう。
この考えは、7月にソーシャルメディアサイトのTikTok上でアカウント@zkchillinにより投稿された動画に端を発しているそうです。
これは、以前より言われていたワークライフバランスを更に発展させた考えと言えるのではないでしょうか?
私はこれまで海外の労働事情をもう少し楽観的に見ていました。
日本語の「過労死」が海外にKaroshiとして取り入れられたり、「海外に比べ日本は勤勉、働きすぎだ」という巷の声も聞いたりしていたので、海外はワークライフバランスの考えができているのだとも思っていました。
しかし、そうした働き方を模索する動きは海外でも同様なようです。
これまでの労働文化に対抗する"Quiet quitting"
個人的に印象的であったのが、"NPR"の記事にあった次の文です。
Quiet quitting doesn't actually involve quitting. Instead, it has been deemed a response to hustle culture and burnout;
対訳:Quiet quittingは実際に(仕事を)辞めるということではなく、hustle cultureや「燃え尽き症候群」への対抗と見なされていました。
(参照:www.npr.org/2022/08/19/1117753535/quiet-quitting-work-tiktok)
対訳では敢えてそのまま引用しましたが、ここで言われている"hustle
culture"とは日本における相当表現として「体育会系の風土」という用語に近いのではと感じました。
コロナウイルスの世界的な感染拡大で我々の生活様式は大きく変わっていますが、働き方に関連する考え方としてはそれ以前から"FIRE"(Financially Independent, Retire
Early)がトレンドとなる等、意識の変化が度々取り上げられてきました。
今回の"Quiet
quitting"も働き方に関する新たな提言として、これからアメリカ以外でも注目を集めることになりそうですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は英文ニュースサイトで目にした気になるトピックを取り上げてみました。
海外の情報に積極的に触れていると語学の役に立つだけではなく、世界的な最新トレンドもいち早く知ることができると思います。
多様な時代においては多角的にアンテナを張っておくこともこれからは重要かもしれません。
そうした点でも引き続き英文ニュースサイトへの取り組みは継続したいですし、気になるトピックがあれば当ブログで紹介したいと思います。
当記事の作成に当たり、以下のサイトを参照しました。
www.npr.org/2022/08/19/1117753535/quiet-quitting-work-tiktok
www.verywellmind.com/how-quiet-quitting-can-affect-our-mental-health-6502057