ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
日本語では一つの単語で表されるものが外国語では複数の単語で使い分けられているという例は多々あります。
今回はその内の一つ、「帽子」の表現についてドイツ語の場合を学んでみたいと思います。
とりわけ判断に迷った単語についてはドイツ語ネイティブの方から実際にコメントをもらったので当記事で紹介します。参考になれば幸いです。
ドイツ語で「帽子」を表す単語は?
まず初めに、ドイツ語で「帽子」を表す場合には主に以下の3語が見つかります。
1.der Hut [フート] ※男性名詞
2.die Kappe [カペ] ※女性名詞
3.die Mütze [ミュツェ] ※女性名詞
カナ表記はあくまで発音の目安です。また下線部の母音にアクセントがあります。
一口に「帽子」と言ってもドイツ語には3通りの表現があるとは驚きですが、どのように使い分ければよいでしょうか?
"Hut"とそれ以外の使い分けは、つばのあり/なし
順番に使い分けを確認しましょう。
まず、上に挙げた1."Hut"と2."Kappe"および3."Mütze"の使い分けは、「帽子」につばがあるか無いかです。
つばのある帽子の例として「麦わら帽子」がありますね。ドイツ語では"Strohhut"と表現します。
子音"h"が連続していますが、これは「麦わら」を意味する"Stroh"(英"Straw")と「帽子」の"Hut"の合成語である為です。発音は[シュトローフート]のようになります。
つばの無い「帽子」"Kappe"と"Mütze"の使い分けとは?
「帽子」をつばのあり/無しで区別するというのは、英語でも"hat"と"cap"の区別があることからイメージしやすいかもしれませんね。
更に英語とドイツ語で比べてみれば、語形も似ていることが伺えます。
つばあり 英語"hat" ドイツ語"Hut"
つばなし 英語"cap" ドイツ語"Kappe"
ところがドイツ語の場合、つばの無い「帽子」を指す語としてもう1つ"Mütze"という単語が見つかります。
では"Kappe"と"Mütze"の違いはどう判断したらよいでしょうか?
Googleで画像検索をすると、イメージの違いが明確になります。
まず"Kappe"の方は、野球帽のような画像が検索結果に上がります。まさに英語"cap"に等しい単語と言えます。
対して"Mütze"の方はニット帽のイメージです。
"Kappe"は帽子の一部、正面部分につば(バイザー)がありますが、"Mütze"の方は全くつばが無い帽子を指すと考えればよいかもしれません。
ドイツ語ネイティブの感覚は?
更に、"Kappe"と"Mütze"の使い分けについてドイツ語ネイティブの声も聴いてみました。
以下に頂いたコメントを紹介します。
Kappe ist eher eine Baseallcap. Mütze eher eine
Wintermütze.
対訳:"Kappe"はどちらと言えば野球帽で、"Mütze"はニット帽(のようなもの)。
Eine klassische Mütze hat einen Bommel.
対訳:典型的な"Mütze"は(飾りとして)毛糸の玉がついています。
ネイティブの方の感覚も画像検索の通りで間違いなさそうですね。
ちなみに、せっかくなので引用中の"eher"にも触れておきます。
基本的には「以前に、より早く」という意味で用いられることが多いかもしれません(英"earlier"のように)。
ですが"eher"には他に「どちらかと言えば(むしろ)という意味もあります(英"rather"のように)。
1行目の"Kappe ist
eher ~."という文は「"Kappe"というものは以前は…」と訳してしまわないように気を付けましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、前回に引き続き「帽子」を表す外国語について調べてみました。
ドイツ語では形式によって"Hut"、"Kappe"、"Mütze"の3通りがあることが分かりました。
これから寒くなりますが、冬になれば3つの表現全てをショッピングなどの場面で見ることができるかもしれません。
現地を訪れる際には「帽子」の使い分けにも着目してみたいですね。