ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
言葉というのは語形や音が似ていても、そのルーツは全く別物だということもあり、面白く奥深いものだと思います。
今回は語源的には全く異なるものの語形の似た単語に着想を得て、なぞなぞを作ってみました。
「最も稼ぐ人は、どんな性格の人でしょう?」
※答えは次の見出し以降に載せています。
最も稼ぐ人の性格とは?
なぞなぞの答えは分かりましたか?
早速、上のなぞなぞに対する回答を見てみましょう。
「最も稼ぐ人は、どんな性格の人でしょう?」に対する答えは、ずばり以下です。
答え:「まじめな性格の人」
なぜでしょうか。
その理由として以下の英単語をご覧ください。
earn [動]:稼ぐ、もうける
earnest [形]:まじめな、熱心な
動詞"earn"に対し、一般的に最上級の語形をつくる語尾"-est"がついた"earnest"が答えだということです。
もちろん動詞を比較級や最上級の語形にすることはできません。言うまでも無く文法的には誤りなのですが、あくまで「なぞなぞ」という遊びであることをご容赦下さい。
"earn"と"earnest"の関係とは?
ところで、動詞"earn"と形容詞"earnest"は語形がよく似ています。
だからこそ今回のなぞなぞが閃いたのですが、この2語が似ているのは関係性があるからなのでしょうか。
早速それぞれの語源を遡って調べてみたいと思います。
1.動詞"earn"の語源
from Proto-Germanic *aznon "do harvest work, serve", denominative verb from *azno "labor" especially "field labor" (中略), from PIE root *es-en- "harvest, fall"
対訳:ゲルマン祖語の名詞*azno 「労働、(特に)野良仕事」に由来する動詞*aznon「収穫作業をする、仕える」から(中略)、印欧祖語*es-en-「収穫、秋」に由来。
(出典:Online
etymology dictionary)
ルーツを遡ると「収穫、秋」という意味から派生した動詞だということが分かります。
ちなみに印欧祖語"*es-en-"「収穫、秋」という単語は東スラヴ語群で「秋」という単語として受け継がれていると考えられています。
ロシア語 osen’ [オースィニ]
ウクライナ語 osin’ [オースィニ]
ベラルーシ語 vosen’ [ヴォーシエニ]
※3言語ともキリル文字をラテン文字表記に変えています。
英語の動詞"earn"と遠く離れた東スラヴ語群の「秋」が実はルーツでつながっているというのも面白いですね。
2.形容詞"earnest"の語源
from Proto-Germanic *er-n-os-ti- (中略), perhaps from PIE root *er- (1) "to move, set in motion."
対訳:ゲルマン祖語*er-n-os-ti-から(中略)、恐らく印欧祖語の語根*er- (1)「動く、動き出す」に由来
(出典:Online
etymology dictionary)
結果的に、動詞"earn"とはルーツの異なる単語でした。
そのため今回の2語は単に語形が似ているのみであり、関係は無かったと言えるでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は動詞"earn"と形容詞"earnest"の語形が似ていることに着想を得て、なぞなぞを作ってみました。
ただし"earn"と"earnest"はそれぞれのルーツに関係は無く、意味も異なります。
あくまで「なぞなぞ」のネタとしてご覧頂けましたら幸いです。
他に、「ドイツ」をテーマに考えたなぞなぞもあります。よろしければ挑戦してみてください。