ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
外国語学習の最初の成果として、挨拶など簡単な日常会話で意思疎通ができるとやはり嬉しいものです。
今回は、お別れの挨拶である「さようなら」に関する外国語の表現を調べてみました。
英語"Good-bye"と神様の関係
「さようなら」に相当する一般的な英語は"Good-bye"ですが、この挨拶には語源的に神様との関係が隠されています。
salutation in parting, also goodbye, good bye, good-by, 1590s, from godbwye (1570s), a contraction of God be with ye (late 14c.),
対訳:お別れの挨拶、goodyeやgood bye、good-byとも(1590年代)、godbwye(1570年代)から、God be with ye(14世紀後半)の短縮形
(出典:Online
etymology dictionary)
実は"Good"が語源的には"God"「神様」であったというわけです。
"God
be with ye"は「神様があなたと共にあらんことを」という意味になります。
この表現は本来、助動詞"May"が文頭にあり("May
god be …")願望を表しています。Be動詞が原形であるのは、助動詞"may"が隠れていたからです。
また"ye"は"you"の古い形で、「汝(なんじ)」と訳してもよいでしょう。
現代のように"God"が"Good"に転じたのは、"good-day"や"good
evening"等といった他の挨拶の影響と考えられます。
フランス語"Adieu"と神様の関係
フランス語における「さようなら」は"Adieu" [アデュ]であり、「神様」は"dieu"と表現します。
"Adieu"の中に"dieu"「神様」が含まれているように、フランス語の「さようなら」にも語源的に神様との関係が見られます。
Shortened form of Old French a Dieu vos comant, from Medieval Latin ad Deum, equivalent to à dieu vous commant (“I commend (entrust) you to God”).
対訳:古フランス語a Dieu vos comantの省略形、中世ラテン語ad Deumから、à dieu vous commant「あなたを神様に委ねます(預けます)」と同義
(出典:Online
etymology dictionary)
フランス語でも英語同様、「神様があなたと共にあらんことを」願う表現がルーツであることが分かります。
この表現は、フランス語に限らずロマンス諸語でも同様に存在します。
イタリア語 Addio [アッディオ]
スペイン語 Adiós [アディオス]
ポルトガル語 Adeus [アデウス]
また、語派を越えてゲルマン語派にも取り込まれています。
ドイツ語 Tschüss [チュス]
この"Tschüss"は親しい間柄で交わされるカジュアルな挨拶としてドイツ語の初歩で学びますが、そのルーツは"Adieu"にあったというわけです。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は「さようなら」という挨拶の表現について調べてみました。
英語"Good-bye"もフランス語"Adieu"(及び他のロマンス諸語)の例も、共通して「神様」との関係が隠れていました。
異なる言語間であっても文化的な背景に共通性が見受けられ、興味深いですね。
今後もこうした事例があれば当ブログで紹介していきたいと思います。