【いくつ分かる?】英語で「海の○○」という単語の意味とは?

2023/11/23

英語

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ハロー。Yumaです。

皆様、今日も楽しんで語学してますか?

ツナの缶詰で有名なものと言えば、はごろもフーズ社の「シーチキン」ですね。

"sea chicken" =「海の鶏肉」ということで、確かに鶏肉のような見た目や食感から的確な表現だなと思っていたのですが、これは同社の登録商標なのだそうです。

海外で"sea chicken"と言っても通じず、ツナ缶のことだとも認識されないので要注意ですね(ツナ缶は"canned tuna")。

とはいえ、英語には"sea ○○"「海の○○」と表現する単語があります。

今回は4つ紹介します。果たしてどのような意味で用いられる単語なのか考えながら読み進めて頂ければ幸いです。


1.Sea horse「海の馬」とは?

まずは"sea horse"という英語から。

直訳すれば「海の馬」ですが、何を意味する語でしょうか?

 

正解は「タツノオトシゴ」です。

言われてみれば頭部が馬の姿に似ていると言えるかもしれません。

この表現のルーツは古くラテン語からの翻訳借用だとされています。

Probably a calque of obsolete French cheval de mer or directly of Late Latin caballus marinus.

対訳:恐らくフランスの古語cheval de merや後期ラテン語caballus marinusからの翻訳借用と思われる。

(参照:en.wiktionary

それぞれ"cheval"(仏)、"caballus"(ラ)が「馬」を、"de mer"(仏)、"marinus"(ラ)が「海の」を意味しています。

ちなみに日本語の「海馬」もタツノオトシゴを指しますが、脳の中にも「海馬」と呼ばれる部位があります。

これはタツノオトシゴに形が似ることに由来するのだそうです。


2.Sea lion「海のライオン」とは?

続いては"sea lion"という英語。

直訳すれば「海のライオン」ですが、何を意味する語でしょうか?

 

正解は「アシカ」です。

その由来はアシカの鳴き声と見た目からの連想であるようです。

From sea + lion, named from its marine habitat and its lion-like barking roar and mane.

対訳:sea + lionから、海に棲みライオンのような吠え声とたてがみにちなむ。

(参照:en.wiktionary

水族館の人気者でもあるとはいえあまり間近で見た事はありませんでしたが、アシカにもたてがみが生えているのですね。


3.Sea anemone「海のアネモネ」とは?

続いては"sea anemone"という英語。

直訳すれば「海のアネモネ」、アネモネとは25月頃に開花する植物です。

ギリシャ語"anemone"に由来し更に遡れば"anemos"「風」+ "-one"「父称の女性形接尾辞(~の娘)」、つまり「風の娘」が原義なのだそうです。

これはアネモネが風の吹いたときだけ開花すると考えられていたことからきています。

(参照:www.etymonline.com/word/anemone#etymonline_v_13420

では、"sea anemone"とは何を意味する語でしょうか?

 

正解は「イソギンチャク」です。

由来はそのカラフルな見た目からだそうで、また古く1750年頃には"sea-pudding"「海のプリン」という呼び名も記録されているそうです(参照:etymonline


4.Sea urchin「海のわんぱく小僧」とは?

最後は"sea urchin"という英語。

そもそも"urchin"という単語自体が聞きなれませんが、辞書によれば古い表現で「わんぱく小僧、浮浪児」だとあります(参照:プログレッシブ英和中辞典(第5版))。

ただ、この単語はもともと「ハリネズミ」という意味でした。

from Old French herichun "hedgehog" (Modern French hérisson), formed with diminutive suffix -on + Vulgar Latin *hericionem, from Latin ericius "hedgehog,"

対訳:古フランス語herichun「ハリネズミ」(現代フランス語hérisson)、ラテン語ericius「ハリネズミ」から派生し指小辞-onのついた俗ラテン語*hericionemに由来。

(出典:Online Etymology Dictionary

その後、とげとげしいハリネズミのイメージが人にも当てはめられて「わんぱく小僧」という意味が派生しています。

Applied throughout 16c. to people whose appearance or behavior suggested hedgehogs,

対訳:16 世紀を通して、見た目や行動がハリネズミを思わせる人々へ適用されました。

(出典:Online Etymology Dictionary

では、"sea urchin"とは何を意味する語でしょうか?

ハリネズミのようにとげとげした海の生き物と言えば…

 

正解は「ウニ」です。

ただし辞書にもある通り、単に"urchin"のみで「ウニ」を指すこともできるようです。

原義の「ハリネズミ」は"hedgehog"という英語がありますし、「わんぱく小僧」という意味も古い表現になった為にurchinだけでも「ウニ」を指すようになったのでしょう。


最後に

いかがでしたでしょうか。今回は英語で「海の○○」と表現するものについて調べてみました。

以下に、紹介した4つの単語を改めて掲載します。

 Sea horse「海の馬」→「タツノオトシゴ」

 Sea lion「海のライオン」→「アシカ」

 Sea anemone「海のアネモネ」→「イソギンチャク」

 Sea urchin「海のわんぱく小僧」→「ウニ」

今後も興味深い発見があれば、当ブログで紹介していきたいと思います。

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プロフィール

Yuma
様々なヨーロッパの言語を独学し、日々の学習で得た発見や個人的に興味深い語学ネタを発信しています。外国語学習に疲れたとき、息抜きに読んでもらえれば幸いです。

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