ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
英語学習者が最初に触れる英文の代表例として挙がるものの1つに、"This
is a pen."「これはペンです」があります。
たいていは実用性の無い文であることから、従来の英語教育を揶揄する際の例に挙げられるのではないでしょうか。
ところで、英語版Wiktionaryによると、他の国・地域でもこのようなステレオタイプの英文が存在する(した)ようです。
そこで今回は日本における英語初心者向けの文"This
is a pen."に相当する、海外の例文を紹介します。
1.香港における例文
1997年に返還されるまで約150年にわたり英国の植民地であった香港ですが、その90年代の英語教科書における代表的な例文は次のようなものだったそうです。
I go to school by bus. 「私はバスで学校へ行きます」
香港を訪れた際、2階建てのバスには移動手段として大変お世話になりました。
香港の子供たちはバス通学が多いのでしょうか? 日本における"This is a pen."の例と同様にこの文自体にはあまり実用性が無いかもしれません(失礼!)。
ちなみにこの例文に関してはこのブログによると、2000年代に入ってネット上のスラングとして再び取り上げられたことがあるそうです。
他にも英国植民地時代を背景に持つ香港ならではの香港式英語も紹介されていて、このブログサイトは面白いです。
2.ブラジルにおける例文
ポルトガル語を公用語とする南米のブラジルでは、初心者向けの英語教科書に以下のような典型的な例文が登場するようです。
The book is on the table. 「本がテーブルの上にあります」
英語版Wiktionaryによれば、2000年にDJ MP4というミュージシャンが"The book is on the table."というタイトルで楽曲をリリースしたほか、オンライン英会話学校のOpen
English社が2012年頃のTVCMでこの例文を用いたという実績(?)により、ブラジル国内でも有名なようです。
楽曲とTVCMのどちらもYoutube上にアップされており、"The book is on the table."で検索すると視聴することができます。
こうしたステレオタイプな例文がメディアなどで取り上げられるのは、どこの国や地域でも同じなのかもしれませんね。
3.フランスにおける例文
「フランスでは英語で話しかけると相手が不機嫌になる」等といった話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
私自身は2010年代に何度かフランスを訪れていますが、現地(ホテルや観光地など)で英語のコミュニケーションが障害になることはありませんでした。
実際に近年は若者の英語学習も当たり前になり、観光地などいろいろな人が集まる場所では英語も難なく使えるようです。
そんなフランスでは初心者向けに以下の英語が取り上げられているそうです。
Bryan is in the kitchen. 「ブライアンはキッチンにいます」
この例文はこのサイトによれば、1980年代のフランスの子供たちが学んだ英語教科書で使われた例文なのだそうです。
また同サイトによれば、更に遡って今から100年ほど前の1929年の学習書では"My
tailor is rich."「私の仕立て屋は金持ちだ」という例文があったそうです。
(どうやら相当するフランス語"Mon
tailleur est riche."と単語が似ている事から理解のしやすさを狙ったのだとか)
"tailor"「仕立て屋」という表現に何となく時代を感じますね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、英語初心者向けの例文を比べてみました。
やはり基本となるbe動詞や"go"を中心に構成されている点は、日本の"This is a pen."と同じですね。また実用的かという点で?がつくところも似ているのかもしれません。
国や地域は違えど、英語学習の始めの一歩は似ている点があるのは面白いですね。
今後も興味深い発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。