ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
日本語では宴会というと、ちょっとした集まり(例えば、飲み会)から大規模なもの(例えば、結婚披露宴)まで広く指すことができるイメージがあります。
一方、英語では"party"や"banquet"という単語が状況に応じて用いられるようで、前者がカジュアルなものを指すのに対し後者はフォーマルなものを指すようです。
"party"は「パーティー」というカタカナ語がすっかり定着していますが、"banquet"はそれに比べてあまり見聞きする頻度は少ないかもしれません。
英語では"banquet" [バンクィット]のように発音され、日本でもホテルに「バンケットルーム("banquet room")」なる施設を有しているところがありますが、ルーツはフランス語の"banquet" [バンケ]からきています。
今回は、"banquet"についてその語源を調べてみました。
banquetの語源とは?
Online
etymology dictionaryによると、その語源には興味深い話がありました。
late 15c., "feast, sumptuous entertainment," from Old French banquet "feast," earlier simply "small bench," from Old Italian banchetto, diminutive of banco "bench," variant of banca "bench," which is from a Germanic source.
対訳:15世紀後半、「祝宴、豪華なもてなし」、古フランス語banquet「祝宴」から、かつては単に「小さなベンチ」の意味で、古イタリア語banchetto(banco「ベンチ」の指小語でbanca「ベンチ」の異形、ゲルマン系の起源)。
(参照:Online
etymology dictionary)
遡ると英語 → フランス語 → イタリア語へと至るようですが、もとの意味は「小さなベンチ」だったというのです。
現代の「宴会」という意味から見れば、何ともこぢんまりとしています。
またOnline etymology dictionaryによれば、"banquet"「小さなベンチ」から意味が拡大して「(テーブルではなく)ベンチでとる軽食」、更に「食事の合間にとる軽食」へと変化していき、食事にまつわる意味が生まれたようです。
上の引用にもある通り、早くも古フランス語(8~14世紀)の時代には「祝宴」という意味があったようですが、その語源は「小さなベンチ」という思いもよらないものでした。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、"banquet"の語源について調べてみました。
現代の意味からは思いもよらないルーツが分かりましたが、言葉の変化や意味の発展の面白さが伺える好例ではないでしょうか。
今後もこうした発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。