ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
日本には広く知られたものからニッチなものまで、たくさんの「記念日」が存在します。
日本記念日協会というところへ申請して承認されれば、企業や団体はもちろん個人でも新たな記念日を公に登録できるようです。
このような状況から、日本では一年365日のどの日にも何らかの「記念日」が登録されているそうで、今日は何の「記念日」か検索してみるのも面白そうです。
どんな記念日があるのか?
日本記念日協会のHPでは、記念日の検索も可能です。
例えば、毎年8月4日は「橋の日」なのだそうです。
日付は8と4を「ハシ」と読む語呂合わせから、郷土のシンボルである河川と、そこに架かる橋を通して、ふるさとを愛する心と河川の浄化を図るのが目的の日とのこと。
このように記念日の目的や制定された由来も、調べてみると興味深いものがあります。
ドイツの記念日?「橋の日」とは
ところかわって、ドイツにも「橋の日」という表現があります。
Brückentag [ブリュッケンターク]
"Brücke"「橋」と"Tag"「日」の複合語であり、文字通り「橋の日」です。
ライン川やマイン川などドイツには国際的に有名な河川があり、そこに架けられた橋も数多くありそうですが、日本のように河川に思いをはせる記念日なのでしょうか?
実はドイツ語の"Brückentag"は「記念日」ではなく普通名詞で、「祝日と週末(土曜日、日曜日)に挟まれた稼働日(平日)」という意味です。
日本では飛び石連休の間の平日に相当することになります。
ドイツでは企業や学校によってこの"Brückentag"を非稼働日(休日)とすることによって、祝日と週末をつなげて連休を与えます。
お休みの橋渡しと言えるでしょう。
ドイツにおける「橋の日」は記念日というわけではありませんが、連休を与えてくれるありがたいものですね。
オーストリアでは「窓の日」?
ドイツ語圏の中でもところかわってオーストリアでは「窓の日」という表現も使われるようです。
Fenstertag [フェンスターターク]
こちらは"Fenster"「窓」と"Tag"「日」の複合語です。
やはり「祝日と週末(土曜日、日曜日)に挟まれた稼働日(平日)」という意味で前述の通りオーストリアで用いられます。
「橋」と「窓」では構造が全く異なりますが、なぜこのような表現が生まれたのでしょう?
ドイツ語版Wikipediaによればその由来は以下の通りとされています。
Der Fenstertag verdankt seinen Namen dem Bild, das entsteht, wenn freie Tage (Samstage, Sonntage und Feiertage) im Jahreskalender mit großen 'X' durchgestrichen werden. Ein freier Tag zwischen zwei solchen 'X' sieht aus wie das offene Fenster zwischen rustikalen Fensterflügeln.
対訳:窓の日という名前の由来は、年間カレンダーの休日(土曜日、日曜日、祝日)のマスを大きな「X」で消すと現れる光景に由来します。このような2つの「X」に挟まれた空白のマスは、素朴な開き窓が開かれたように見えます。
(出典:de.wikipedia.org/wiki/Brückentag)
イメージとしては上で示したような伝統的な木組みの家に見られる窓が開かれた風景でしょうか。
現地の建築様式に由来する、おしゃれな表現ですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回はドイツ語圏の"Brückentag、Fenstertag"という表現について調べてみました。
ちなみに、2024年のドイツの祝日とそれにより生じる「橋の日」「窓の日」は以下のサイトで調べることができます。
mein-parken.de/blog/brueckentage
ドイツは連邦制国家であり、州にもある程度の自治権が与えられています。そのため休日も国単位で設定されているものから州ごとのものもあります。週によって休日の設定がどう違うのか、調べてみるのも面白いですね。