フランス語の慣用句「カエルを食べる」の意味とは?

2024/09/05

フランス語

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ハロー。Yumaです。

皆様、今日も楽しんで語学してますか?

複数の単語が組み合わさって特定の意味を表す言い回しを、慣用句と言います。

例えば日本語で「油を売る」という言い回しは、仕事を怠けて無駄話をするなどで時間をつぶすという慣用句です。

使われている単語自体は簡単なものなので、特に外国語学習者にとっては慣用句であることを知らなければそのままの意味で受け取ってしまうかもしれませんね。

今回はフランス語における慣用句を1つ紹介したいと思います。


フランス語「カエルを食べる」とは?

フランス語の慣用句に"manger la grenouille"というのがあります。

この言い回しは、以下の単語によって構成されています。

 manger [マンジェ] 「食べる(こと)

 la grenouille [ グルヌイユ] 「カエル」(女性名詞)※

 ※laは女性名詞の単数形につく定冠詞です。

つまり直訳すれば「カエルを食べる(こと)」という意味になります。

皆さんはカエルを食べたことはありますか?

私はかつて旅行先(インドネシア)でカエルの脚部分を食べたことがありますが、手羽先のような食感で美味しかったのを覚えています。

フランスでもカエルを食べることはポピュラーなようで、単に「カエルを食べる」という表現は十分ありえるでしょう。

ところが意外な意味を持つ慣用句としての顔も持ちます。

それが「公金を使い込む」(参照:プログレッシブ 仏和辞典 2版)です。


慣用句"manger la grenouille"のルーツとは?

なぜカエルを食べることが「公金を使い込む」という意味になったのでしょうか。

こちらのサイトによると、以下の通りルーツが解説されています。

Cette expression française date du XVIIIe siècle. A l’époque, les tirelires où l’on plaçait ses économies n’avaient pas la forme d’un cochon mais d’une grenouille. Cet animal était donc le symbole des économies ; manger la grenouille signifiait dilapider son épargne.

対訳:このフランス語の表現は18世紀まで遡ります。当時、お金を入れる貯金箱は豚ではなくカエルの形をしていました。したがってカエルは経済の象徴とされたわけで、それを食べるとは貯金を使い果たすことを意味したのです。

(参照:https://www.linternaute.com/

豚は貯金箱のモチーフとして有名ですが、その昔はカエルだったのですね。

おそらくカエルの口にお金を入れていたのでしょうか。

自分の貯金であればどう使おうが問題無いでしょうが、他人のお金や公共の財産を勝手に使われたらたまりませんね。


最後に

いかがでしたでしょうか。今回はフランス語の慣用句"manger la grenouille"について調べてみました。

直訳だと「カエルを食べる」ですが、ルーツを調べてみると慣用句としての意味も頭に残りやすくなるかもしれませんね。

ちなみに冒頭で挙げた「油を売る」は、その昔、商人が女性客に長話をしながら髪油を売っていたことに由来するのだそうです。

今後も興味深い慣用表現があれば、そのルーツも含めて当ブログで紹介していきたいと思います。

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プロフィール

Yuma
様々なヨーロッパの言語を独学し、日々の学習で得た発見や個人的に興味深い語学ネタを発信しています。外国語学習に疲れたとき、息抜きに読んでもらえれば幸いです。

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