ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
日本語では飽きやすく長続きしない人のことを「三日坊主」と言ったり、滑稽な人を「三枚目」と言ったりするように数字の「3」を用いた表現がいくつかあります。
今回は、ドイツ語における「3」を用いた表現を紹介したいと思います。
「3日の髭」とは?
まずは、こちらの表現です。
Dreitagebart [ドライターゲバルト]
直訳すると、3日(Dreitage)の髭(bart)という意味ですが、これは日本語における「無精ひげ」に相当します。
三日間も剃らないでいれば髭も随分と延びてしまうのではないでしょうか。
ちなみに、他の言語でも似た表現で「無精ひげ」を意味します。
フランス語 barbe de trois jours [バルブ・ド・トロワ・ジュール]
イタリア語 barba di tre giorni [バルバ・ディ・トレ・ジョルニ]
直訳はドイツ語と同様に「3日の髭」です。
「無精ひげ」と言うと手入れをしておらず清潔感も無いようなイメージがありますが、最近では髭の長さを整え一部を残すことでたくましさを演出するファッショナブルな一面もあります。
「チーズ3個分の高さ」とは?
続いては、こちらの表現。
Dreikäsehoch [ドライケーゼホーホ]
直訳すると3つの(Drei)チーズの(käse)高さ(hoch)ですが、どういう意味でしょうか。
日本語では相当の単語こそありませんが、ドイツ語「チーズ3個分の高さ」とは小さな子供(男の子)を意味する表現です。
このサイト(在米ドイツ大使館)によると、その謂れが紹介されています。
それによれば、チーズが歴史的に重要な食品の1つであったヨーロッパにおいて、ホイールチーズが標準的な軽量器具として使われたことに由来するのだそうです。
ホイールチーズとは、名前の通り自動車のホイールのような円盤形のチーズです。確かにヨーロッパではスーパーでも様々な種類のホイールチーズが展開されているのを見ます。
歴史的にホイールチーズは同じ大きさ、同じ重さであり、計量の基準になりやすかったのでしょう。
なお、ドイツ語版Wikipediaの"Dreikäsehoch"のページではまさにチーズ3個分の高さと同じ背丈の子供の写真を見ることができます。
その写真によると、チーズ3個分の高さとはホイールチーズを横ではなく縦に並べた高さであることがわかります(すなわち、ホイールチーズの直径×3個分)。
(参照:de.wikipedia.org/wiki/Dreikäsehoch)
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は数字「3」が用いられたドイツ語の表現を紹介しました。
今回紹介したうち、"Dreikäsehoch"の方は「消滅の危機に瀕する素敵なドイツ語表現(2007年)」にて第3位につけており、使用頻度が無くなっているようです。
時代とともにチーズが計量の基準から外れていった背景もあるでしょうが、こうした表現は後世にも残したいものですね。