ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
英語とドイツ語は、同じ西ゲルマン語群というグループに属する姉妹言語であることから類似の語彙が多く存在します。
基礎的な動詞を例に挙げて見ると以下の通り(左から英語 – ドイツ語 – 日本語です)。
have – haben – 持つ
make – machen – 作る、する
say – sagen – 言う
ご覧の通りつづりはよく似ています。英語を学んだうえでドイツ語に取り組むと、つづりを見ただけで何となくその意味が類推できるというものです。
ただ発音は英語のそれとは異なる点がいくつかあります。例えば上の場合、"machen"の"ch-"は英語のように「チェ」とは言わず、かすれた「ヘ」のような発音です。
他にもドイツ語の"s-"は母音を伴う時は、基本「ザ行」の音です。そのため上の例"sagen"は[ザーゲン]のように発音します。
ドイツ語の"J"は「ジャ行」では無い?
他にも発音で注意すべき文字はいくつかありますが、もう1つ挙げる"J"が今回のテーマです。
"J"という文字は英語において、カナ表記するならば「ジェイ」と読まれます。一方でドイツ語では「ヨト」と読まれます。
文字の読み方からも分かる通り、英語の"J"が「ジャ行」の音を表すのに対しドイツ語の"J"は「ヤ行」の音を表すのです。
例えば日本のことは英語でもドイツ語でも"Japan"とつづります。しかし、その発音は異なります。
英語の"Japan"は[ジャパン]、ドイツ語の"Japan"は[ヤーパン]です。
"Japan"はもともと、日本のことを"Jih
pun" [ジープン]のように呼んだ中国(福建省)の言葉がルーツだそうです。
ドイツ語からは、ルーツとなった音に気付くことが困難ですね。
ドイツ語で「ジャ行」の音はある? ない?
文字"J"が「ヤ行」の音を表すということは、ドイツ語には「ジャ行」の音は無いのでしょうか。
私が調べる限り、ドイツ語固有の単語には「ジャ行」の音を持つ単語は無いようです。
ただし外来語に由来する単語では、「ジャ行」の音を以下のように表しています。
Dschibuti [ジブティ]「ジブチ(アフリカの国家)」
Dschungel [ジュンゲル]「ジャングル」
もともとドイツ語では、"sch-"というつづりで「シュ」という音を表します。そこに"d-"を置いて"dsch-"とすることで「ジュ」を表したのだと思われます。
子音を4つ重ねて1つの音を表すというのは、なかなか強烈です。
また英語から新たに入ってきた単語は、以下のように"J-"を「ジャ行」で発音しています。
Jogging [ジョギン]「ジョギング」
Job [ジョプ]「仕事、アルバイト」
なお、"Job"の最後の子音"b"は「ブ」と濁らず「プ」です。
これはドイツ語のルールで、"b、d、g"という3つの子音が音節の最後にあるとき、それぞれ濁らず「プ、ト、ク」という音になるためです。
"Job"は英語に由来し"J-"の音も英語風に「ジャ行」である一方で、最後の"b"はドイツ語風の発音になっているというのは面白いですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、ドイツ語の"J"が表す音について調べてみました。
英語とドイツ語は表記に同じラテンアルファベットを用いますが、表す音が異なります。
そうした違いを調べてみるのも面白いですね。
今後も興味深い発見があれば、当ブログで紹介したいと思います。