ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
言葉は我々人間にとって情報や考え、感情などを伝えたり受け止めたりするために不可欠なツールです。
言葉を形として残すためには文字が不可欠ですが、世界最初の文字は紀元前3000年頃にシュメール人が考案した原楔形文字だと言われています。
さらに文学作品も同時代のシュメール人によって残されています。粘土板に書かれた「ギルガメシュ叙事詩」です。
今から5000年以上も前に「詩」が生まれており、それが現代にも残っているというのは驚きですね。
今回は、「詩」を意味する外国語について調べてみたいと思います。
「詩」は英語で何という?
「詩」は英語で何というでしょう? 当記事のタイトルにも掲げている通り、"poem"ですね。
英語において母音"o"と"e"が連続する語は珍しいですが、この単語のルーツはギリシャ語にあります。
from French poème (14c.), from Latin poema "composition in verse, poetry," from Greek poēma "fiction, poetical work," literally "thing made or created,"
対訳:フランス語のpoème(14世紀)、ラテン語のpoema「散文の作品、詩作」、ギリシャ語のpoēma「フィクション、詩的な作品」から、原義は「作られた(創られた)もの」
(出展:Online etymology dictionary)
古代ギリシャ語で「作る」は"poieō"と表現したそうで、その派生形が英語"poem"のルーツでした。
「詩人」を英語で何という?
詩を作る人を「詩人」といいますが、英語ではどう表現するでしょう?
「~する人」という語は、たいてい英語で"-er"という語尾がつきます。
そこで「詩人」= "poemer"としてみたくなります。
ところがこれは誤りで、正しくは"poet"ですね。
この単語のルーツも、やはりギリシャ語にさかのぼることができます。
from Old French poete (12c., Modern French poète) and directly from Latin poeta "a poet," from Greek poētēs "maker, author, poet,"
対訳:古フランス語のpoete(12世紀、現代フランス語poète)から、及びラテン語のpoeta「詩人」から直接、ギリシャ語のpoētēs「作成者、著作者、詩人」に由来。
(出展:Online etymology dictionary)
ギリシャ語の"poētēs"は、"poieō"「作る」に行為者を示す接尾辞"-tēs"がついてできた派生語です。これを英語に持ち込んで"poet"となりました。
「~する人」という意味の"-er"はゲルマン系由来の接尾辞であり、ギリシャ語由来の単語には馴染みません。
また日本では、どちらかというと揶揄するニュアンスで「ポエマー」という言い方をしますが、これは和製英語のため通じません。
英語"poet"と"poetry"の違いとは?
「詩人」を意味する英語は"poet"ですが、よく似た英単語に"poetry"があります。
poetryも「詩」を指す語ですが、poemの意味する「詩」とは少し異なります。
poem(1編の)詩、韻文
poetry(文学形式としての)詩、(集合的に、作品としての)詩
日本語ではどちらも「詩」と訳せてしまうわけですが、"poem"が1つ1つの作品としての「詩」を指すのに対し、"poetry"はジャンルとしての「詩」や集合的に「詩」全体を指すという違いがあるのです。
そのため"poem"は可算名詞(a
poem、poems…)の一方で、"poetry"は不可算名詞です(a piece of poetry)。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、「詩」を意味する英語"poem"について調べてみました。"poet"や"poetry"といった似た単語は、時に意味がこんがらがってしまいそうになりますね。
今後も気になる単語があれば調べてみて、当ブログで紹介していきたいと思います。