ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
英単語を覚えるというのは大変な苦難ですが、接頭辞や接尾辞といった機能性パーツをつけて派生語を増やしていくことで、作業性は大幅に向上すると思います。
一例として"-able"や"-ible"といった接尾辞は「~できる、可能な」という意味を付与し、形容詞の単語を生み出します。
これにより、"move"「動く、動かす」から"movable"「動かせる」が、"change"「変わる、変える」から"changeable"「変えられる」が関連付けられますね。
語尾"-able" = 形容詞の例外?
接尾語の"-able"は、単体の"able"という語でもよく知られます。
接尾語の場合と同じように、「~できる、可能である」という意味の形容詞でもっぱら"be
able to V"の公式で使われます。
接尾語としても単体でも形容詞として機能する"able"ですが、唯一?の例外があります。
皆様もよくご存じの、"vegetable"です。
ご存じの通り「野菜」という意味で名詞です。ただし、形容詞で「野菜の、植物性の」という意味もありますが。
とはいえ、"-able"が持つ「~できる、可能な」という意味が感じられません。
今回は"vegetable"の語源から、いったい何が「できる」のかを調べてみたいと思います。
英語"vegetable"の語源とは?
Online etymology dictionaryで"vegetable"の語源を尋ねてみましょう。
from Old French vegetable "living, fit to live," and directly from Medieval Latin vegetabilis "growing, flourishing," from Late Latin vegetabilis "animating, enlivening."
対訳:古フランス語のvegetable「生きている、生きるのに適した」から、または中世ラテン語のvegetabilis「成長している、繁栄している」から直接か、後期ラテン語のvegetabilis「生き生きさせる、活気づける」から。
(参照:Online etymology dictionary)
ルーツをさかのぼると、フランス語やラテン語では形容詞の用法で記録されていることが伺えます。
また、英語においても15世紀初期の"vegetable"は「生命力や成長性がある、成長している、活発な」という意味であったようです。
現代の意味には残っていない語尾"-able"のイメージが見えてきました。
This is from Latin vegetare "to enliven," from vegetus "vigorous, enlivened, active, sprightly," from vegere "to be alive, active, to quicken"
対訳:これ(ラテン語vegetabilis)はラテン語のvegetare「活気づける」← vegetus「活発な、活気のある、活動的な、快活な」← vegere「生きている、活発である、元気づける」から派生。
(参照:Online etymology dictionary)
更にさかのぼると、究極的にはラテン語の動詞"vegere"にまで行き着きました。
まとめますと"vegetable"(ラテン語"vegetabilis")とは、ラテン語の動詞"vegere"の派生形"vegatare"に語尾"-abilis"がついたものであり、「活気づけることができる」が原義であったと言えます。
野菜からは人間にとって必要な栄養素を摂取することができ、「活気づけることができる」ものであることは明らかですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、英語"vegetable"について調べてみました。
もはや覚えるまでも無い単語ですが、改めて観察してみると語尾が"-able"でありながらなぜ名詞として用いられるのか?が気になって調べてみた次第です。
今後も興味深い発見があれば、当ブログで紹介していきたいと思います。